B Lab
METERVERSE 特集
最近メディアやSNSなどでも大きく注目されることになった「メタバース」。バーチャル空間上で、世界中の人々が出会い、交流し、探検したり、遊んだり、買い物をしたり、運動したり。リアルな世界とバーチャルの世界を行き来したり、融合させたり。わたしたちが思い描く、時間や場所や物の制約を受けないメタバースの世界は、すぐそこまできているのでしょうか?今月の「B Lab メタバース特集」では、B Lab 研究員が推進しているメタバース関連のプロジェクトや活動をご紹介します。
SITE
B Lab Metaverse
メタバース上にB Lab新拠点設置!世界最大規模を誇る女性起業家向けピッチコンテスト「She Loves Tech Japan」や女性とテクノロジーのためのアクセラレーションプラットフォームを運営しているR3i Ventures と連携し、R3iのバーチャル空間R3i Metaverse内に「B Lab Metaverse」を新設しました。R3iのコミュニティパートナーとして、次世代を担うリーダーや女性の活躍を促進する活動をB Lab Metaverseで推進するとともに、研究員同士が気軽に交流し、議論を活性化させ、新しい価値を生み出すエコシステムを構築します。
PROJECTS & ACTIVITIES
■メタバース×アート
日本と海外を繋ぐVR美術館&展示会
#齊藤大将&植村友哉
VR空間でプロの画家のアクリル画や油絵の作品の展示会を行い、国際交流の起点として活動をしています。VR機器さえあれば、自宅でも本格的なアートを楽しめると評判で、来館者数は累計10,000人を超えています。また、VR展示会によって、訪問者の美術への興味向上に影響があるのかというリサーチも行い、学会で発表しました。
C3F プロジェクト
#高橋 翔
「Web3.0のインキュベーション環境の構築」を目指し、日本におけるInternet Computerに関するコミュニティの構築や次世代分散クラウドDfinity / Internet Computerを活用したWeb3.0の開発PoCを推進している産学研究C3Fプロジェクト。活動の一環で、AIで作った絵をNFTにして販売し、それらをメタバース上の美術館でも展示。他にも、メタバース空間でプレゼンテーションなどを行っています。
■メタバース×スポーツ
KINIX
# 安藤 良一
スマートバイクトレーナーを介して3D空間にある自らのアバターに乗り移り、身体的に他のユーザーとのインタラクションを行う新たなフィットネスのあり方を提案します。これまでの”エクササイズが目的となるエクササイズ”を超え、TVゲームとスポーツの融合したFigital(Physical + Digital)なエクササイズ体験を提供します。
■メタバース×ゲーム
AtomXR
#Harvard University (Alice Cai, Caine Ardayfio, AnhPhu Nguyen)
Unity/Unreal Engineに代わる自然言語のゲーム開発プラットフォーム「AtomXR」を開発しました。ユーザーは、自然言語入力を使用して、3D 環境やオブジェクトを生成し、変数、ブール値、ループなどの機能を追加できます。15人以上のユーザースタディを行い、AtomXRを使ったXR体験の開発速度がUnityに比べて2.5倍になることを確認しました。また、これに関する論文をCHIに提出しました。
■メタバース×社会課題解決
社会貢献・チャリティのためのデザインとテクノロジー
# Virtual Lab #齊藤大将
広範囲にわたる学問・芸術・科学に触れ、教養を深めつつ、ゲームのように没入感の高い社会と文化を創造するために、グローバルな視点で研究・開発しています。これまでに、VRを使った障がい者向けの娯楽の研究、メタバース圏の文化に関する調査、Inclusive Designに関する研究、社会や文化をゲーム化するAlternative Realityなど、社会や文化に関する課題解決を主眼に、人文と工学を融合した領域横断的な取り組みを行っています。
■メタバース×教育
ウィル・シード メタバースラーニング
#ウィル・シード エドラボ!
VRを活用した教育プログラムを開発、展開しています。疑似留学や海外赴任、東京都島嶼部をつなぐグローバル教育研修、また特別支援校での就活シミュレーションなど、メタバース空間でのソフトスキル向上学習に取り組んでいます。
メタバース学校コミュニティ「私立VRC学園」
# 齊藤大将
メタバース学校コミュニティ「VRC学園」。VRChatに構築した校舎では、通常の学校のように授業が行われています。1コマ30分から1時間ほどの授業で、開催期間中の平日は毎日授業が行われる。授業内容もユニークかつVRならではのものが多く、これまでにも、VRダンス講座、VRで使える英会話などを開催してきました。
SDGs探究型修学旅行の成果発表
#TOKYO EDUCATION LAB
探究学習型の修学旅行プログラムを教育機関に提供しているTOKYO EDUCATION LABは、新たな探究活動の成果発表として、メタバース空間を利用したプレゼンテーション大会を実施しています。2月4日には、メタバース空間で駒場学園高等学校の生徒が地方創生をテーマにしたSDGs探究型修学旅行の成果を発表しました。
■メタバース×クリエイター
ヴァーチャルリアリティ概論、メタバース実践
# Virtual Lab #谷口直嗣
「使う人から作る人へ」をテーマに授業を行っています。オリジナルのメタバース空間構築、オリジナルのアバターのデザイン、メタバースワールドに仕込むプログラミングの演習まで行っています。UnityでClusterのワールド作成、アップロード、ギミックを使用して空間にインタラクションを加えるまで行い、VRChatではUdon Graphというビジュアルプログラミングや、Udon SharpというC#で書けるスクリプトの演習を行っています。バーチャル研究室でメタバースクリエイターという新しいスキルをアンロック!
メタバース研究会
# iU 寺脇由紀准教授 研究会
メタバースについて体系的に学習し、実践するメタバース研究会。iUプレゼンルームをはじめ、iUキャンパスのデジタルツインを数々作成し、メタバース空間上で表現しています。また現実世界のものを取り出して,その法則をかえることで人間をアシストできるようなプロダクトを制作することを目指しています。
■メタバース×データ
「XR×リアルワールド獲得×データ活用」でおもろいことやろうゼミ
#iU 片桐雅二教授ゼミ
「XR」×「リアルワールド獲得」×「データ活用」の組み合わせにより価値を創出することを目指しています。現実的/経済的に利用可能なものの組み合わせにて、実現できる範囲の中でそれぞれアイデアを出してテーマを設定し、動くもの/体験できるものを「実装」することを目標に、活動をしています。
■メタバース×環境整備
メタバース委員会
# CIP協議会
メタバースがもたらす新たなメディア、コンテンツに関する課題に対応するため、以下に取り組みます。
① 権利処理等、新たな課題の把握
② ガイドライン等、ルール整備に関する検討
③ 海外展開に関する検討
また、昨年10月に京都府とともにメタバース・トラスト・ステートメント京都宣言(案)を策定し、公表しています。