【B Lab 研究員紹介】No.6 池森 裕毅さん
様々な業界の第一線でご活躍されているB Lab研究員をご紹介する「B Lab研究員紹介」シリーズ。今回は、超起業学校スタートアッププログラムIESSPにてプログラム監修を務めた池森 裕毅さんに話を伺いました。
池森 裕毅(いけもり ゆうき)
1980年、千葉県生まれ。東京理科大学を中退後、起業。2005年、2011年にIT企業を設立し、両社共に売却に成功。現在は2019年に立ち上げた株式会社tsamにてスタートアップの支援を行う。主な業務は経済産業省近畿経済産業局主催による「U30関西起業家コミュニティ」の共同運営、一般社団法人超教育協会による「超起業学校スタートアッププログラム」の監修など。他、情報経営イノベーション専門職大学にて客員教授を務める。
Q. 現在どのような活動をされていますか?
30歳未満の関西の起業家を集めメンタリングを進める「U30関西起業家」コミュニティーの運営事業のほか、iUと提携し起業家養成カリキュラムを作成する事業にも尽力しています。iUで客員教授をしていることもあり、バーチャル研究室で学生の指導も行っています。他にもオンラインサロンの運営を行ったり、アクセラプログラムのメンターや講演などにも多数お招き頂いています。2022年9月には新たにシードステージ・アーリーステージのスタートアップを対象としたベンチャーキャピタルStoked capitalを設立し、資金面から起業家を支援する体制を整えています。
Q. IESSPを立ち上げた経緯は?
昨年石戸先生と「大学の起業教育」に関して議論し、今の起業教育にはカリキュラムとメンターが不足しているという仮説に至りました。それをきっかけに自分が持つネットワークを隈なく活用しメンターを集め、起業カリキュラムを1から作成しました。外部との折衝役として、iUで客員教授を務める市村昭宏さんにご尽力賜り、超起業学校IESSPを無事成り立たせることができました。
Q. IESSPを作成する上で意識したことは?
IESSPは全ての学生が知識ゼロからでも起業を目指すことができるプログラムです。プログラム第1弾である今回は、おもにプレシード期を対象に約2か月間、起業の基礎知識からアイデアを企画書に落とし込むためのカリキュラムを作成しました。
その中で起業に関して漠然とした概念を講義で教えるのではなく、一歩踏み込んだ実践的な内容をカリキュラムに盛り込むよう意識しました。スイッチングコストの上げ方や競合性の作り方など、自分の経験や見識も交え、実践にすぐに落とし込めるような内容を積極的に取り込みました。
また多くの講師の方々にお力添えを頂き、無償でカリキュラムを用意しているのも特出すべきポイントです。実務レベルでの講義が揃っており、僕自身も授業をみて参考になることが多くありました。全体を通して短期でのプログラムでしたが、最後のピッチで出てきた案はどれも素晴らしく、ユニークで、良い意味で驚きばかりの結果に満足しています。
Q. IESSPを経て、今後挑戦したいことは?
IESSP第二弾を開催するかは検討中ですが、引き続き起業支援を続ける予定です。今回IESSPで作成したカリキュラムを活用し、地方自治体の起業支援や全国で展開される起業アクセラプログラムと連携できればと考えております。また来年あたりにはスタートアップ庁が創設されるので、より一層行政と連携し、起業家を全面的に支援していきたいと思います。